「黄斑前膜」手術日記

黄斑前膜を発症して手術、その後の経過を過去に遡って書いていきます。同じ病気でお悩みの方のご参考になればと思います。

違うものが二つ見える。

最後に投稿したのが2019年6月なので半年間何も書いていませんでした。年も改まったので、現状を報告しようと思います。

・見え方(歪みや大視症、視力)にほとんど変化はありません。

・病院には、行くとイヤな思いをするだけなのでもう行っていません。

 

見え方に何の変化も出ないようなので、眼鏡を新調しようと思った。

都内の信頼の出来る職人気質の眼鏡屋さんに行く。

「右眼の視力は変わってませんね。」

「そうですか」

「左眼は変わってますね。乱視の度を下げましょう。今の眼鏡より見えるようになりますよ。手術をして見えづらいのかも知れませんが、なるべく視力を出しましょう。」

「お願いします」

「どうですか?」

「あれ、物が二つ見えるんですけど、、、」

「ええ、左眼の視力を出しましたから、左眼で見えているものがはっきりしてきたんでしょう。」

つまり、今までは左眼の眼鏡の度数が合ってなかったので<歪んだり大きく見えたりしている画像>をはっきり見えていなかったため、脳が認識していなかったが眼鏡の度数を合わせたことで変な画像がはっきり認識してしまったんです。

「ちょっと気持ち悪いですね」

「でも、視力は出来るだけ出してあげた方がいいと思います。勿体無いですからね」

「そうでうか、ではこれで。しばらく試してみます」

 

出来上がった眼鏡を使ってみた。やはり物が二つ見える。

どういう感じかと言うと

・人の顔→目が4つ

・道路→センターラインが2本

簡単に言うと、<正しい画像>と<間違った画像>がダブって見えるんです。

慣れるかなー?と思いながら2週間我慢して使ってみたが、どうしても気持ち悪いし運転も怖い。

眼鏡屋さんに再度行き状況を話すと

「原因は2つあると思います。1つは左眼の度数を合わせたこと、もう1つは老化によって両目で見たものをセンターで一つの画像に集める筋肉が弱っていてズレることです。さらに今回、黒い太いフレームのメガネから細い金縁のフレームに変えたためセンターに合わせて物を見る意識が弱くなったことですね。」

「なるほど」

「もうしばらく、使ってみてやはり難しいようなら今まで使っていた度数に戻すのはどうでしょう」

「わかりました」

結局、使い続けることは困難で古い眼鏡に戻しました。

ただ、脳が一度はっきり認識した画像はなかなか消せなくて、古い眼鏡に戻しているのに暫くは画像が2つ見えていました。そのため眼帯をして仕事をしたりしていましたが、1ヶ月近く経ったころ、やっと画像が一つになってきました。

このまま、ずっと物が二つ見え続けたらどうしようかととっても不安な気持ちで過ごした1ヶ月でした。

 

心底、腹が立った。

この頃はすっかりあきらめていた。

治るなんてことは考えず、この不自由さで何とかやっていくことを考えた方がよいのではと思っていた。

それでも我慢して月1の定例検査に行くと、なんと視力は0.5(矯正視力)!

しかも右眼の視力も下がってきてる。

なのに、先生はいつもと同じにつまらなそうに検査をして

「はい、次は2か月後で。」(視力が落ちてるって言ってるんですけど~!)

「薬は出しておきますか?」(それ、聞くの?)

「お願いします」と言うと

「何本?」(それも聞くの?いったいあなたの仕事はなんですか?!)

さらに

「左目の左側がひきつるように痛くなるんですが、ドライアイの影響なんでしょうか?」と聞くと

「そうかも知れませんね」面倒くさそうに答える。

もう、ほぼ聞いてない。次の患者のカルテ見ている。

この先生に接するたびに心底腹がたった。こんな人に手術をさせたことを本当に後悔した。

視力が下がっていく。

矯正視力が1.0に上がったとぬか喜びしたものの、その次の経過観察7回目(2週間後)では0.9弱、その次(1か月後)は0.8、その後0.8→0.7→0.7と矯正しても視力はどんどん落ちていった。さらに飛蚊症は毎日のように発生。歪みもひどくなり、棚に並んでいる本がぐにゃっと歪んで見えて気持ちが悪い。

希望は絶望に変わっていった。

 

正直、この頃は手術をしたことを後悔し始めていた。

 

矯正視力が元に戻った!

経過観察7回目。いつものように眼底、眼圧検査のあと視力検査。矯正用のメガネをかける。

「ん?」(あれ!今までよりちょっとクリア?)

はっきり見えているわけではないが、検査表の円の穴の開いている箇所がなんとなくわかる。前回は円の全部がボワボワで、どこが開いているのかわからなかったけど、今日はボワ~っとした見え方は変わらないけれど、開いているいる箇所がわかる気がする。

結果はなんと1.0!

やっと、視力が術前の視力に戻った!!!

これから、徐々に良くなっていくのか?

歪みや大視症も治ってくるのか?

よし、これからと思った。

 

術後の見え方「大視症と傾き」

左が正常な眼の見え方、右が術後に大視症になった眼の見え方。正常な見え方の1.3倍位、しかも角度がついてまっすぐではありません。もちろん、右辺と左辺に歪みが出ています。不思議なことに、両目で見ると左と右の大きさを脳が整理するらしく、中間の大きさに見えます。

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術後の見え方「歪み」2

iphone(7plus)で比較します。左が正常な眼の見え方。中は一点が歪む(右辺は飛び出し、左辺はへこむ)パターン1。右は右辺・左辺ともに全体がグニャグニャと歪むパターン2。1と2を交互に繰り返している。

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術後の見え方「歪み」1

チェックシートで比較します。

左が正常な眼、中が手術前、右が手術後です。正常な眼で見ると定規で書いたようにまっすぐ、手術前は歪みはそれほどなくて線がぶれている感じ、手術後はブレが少なくなったが歪みが大きくはっきり出始めた。

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